わが家の防災

●●●応急処置・救出救護



■ 応急処置・救出救護

[いざという時のために覚えておきたい応急処置]

 地震が発生すると被災地には、けがをしたり、意識をなくしたり、倒れている人が多く生じます。一刻も早く手当てをすることが必要です。町全体が混乱状態にあるため救急車の到着も遅くなります。通報してから救急車が到着するまで平均時間は約6分。その間に処置が遅れて助かるはずの人が亡くなることもあります。そういう場面に遭遇した時に間違った処置をとらないためにも普段から救助法や応急処置の仕方を知っておくことは大切なことです。自分ができない時には近所の人に協力を求めてより適切な処置や搬送を行って助け合いましょう。

人が倒れていた場合

意識の状態を確認
まず、呼びかけてみて返事ができるかどうか確認します。話ができるか手足が動くか痛みがあるかなどで状態を判断します。応答がないからといってむやみに揺すったり、首を動かしたり、起こしたりしないでください。

[意識がなかったときの
応急処置]

気道を確保します。異物がのどに詰まらないように相手の顔を横に向けて指で異物をかき出します。意識を失うと舌がのどに巻き込み気道をふさぐこともあります。その時は片方の手で相手の額を押さえ、もう一方の手であごを持ち上げゆっくりと頭を後ろにそらせて気道の確保をします。指にはガーゼかハンカチを巻いているほうが清潔です。
呼吸の状態を確認
息があるかどうか、顔を近づけて調べます。





[呼吸がなかったときの
応急処置]

人工呼吸をします。気道を確保したまま相手の鼻をつまみ、息がもれないように自分の口で相手の口をおおい、2秒かけて息を吹き込みます。最初は2回行い、次は5秒に1回のリズムで繰り返します。乳幼児には2秒に1回で行います。口を離したとき膨らんだ胸が沈んでいくと安心です。
循環のサインを確認
呼吸をしているか、咳はしているか、体の動きはあるかなどを10秒以内に調べてこれらの動きがなければ直ちに心臓マッサージを行います。サインがあったら気道を確保して人工呼吸を続けます。



[サインがなかったときの
応急処置]

心臓マッサージを行います。相手を平らな場所に仰向けに寝かせ、自分は相手の横に両膝立ちして胸の下半分に手のひらを当て、もう一方の手のひらをその上に重ねひじを伸ばして胸全体が約三分の一程度、5センチ沈むぐらいの力で胸骨を押します。1分間に100回程度のリズムで圧迫したり緩めたりしながらマッサージをします。一人で行うときは、心臓マッサージ15回、人工呼吸2回を繰り返して行います。乳幼児には指2本で胸が2センチぐらい沈む力で突くように押します。

倒壊家屋からの救出
(ジャッキ等を使って生き埋めになった人を救おう)

イラスト:倒壊家屋からの救出  家が倒壊するなどして下敷きになった人を救出するには一刻を争います。例え救出してもクラッシュシンドロームという現象が人体に起きる場合があるので、できるだけ早急に作業します。車などで使うジャッキがあればそれを使って覆い被さった柱などを持ち上げます。無い場合は近くにある木材などを使い「てこの原理」で持ち上げて救出します。家族でいろんな被害想定をしてどんな道具が必要かなど考えてみてください。

打撲や骨折、やけど、傷をおった人がいた場合


打撲の応急処置


患部に湿布薬を貼ります。ないときは氷をビニール袋に詰めて冷やしたり、濡れたタオルなどで腫れをやわらげます。


ねんざ・脱臼の応急処置


患部に湿布薬を貼って冷やします。骨折かどうか迷ったら骨折の手当てをしてください。脱臼と思ったら無理に処置すると神経や血管を損傷させるので、三角巾や風呂敷で患部の間接が動かないように固定して置いてください。


骨折の応急処置


患部に添え木をして固定し布などで縛っておきます。早めに医師に診てもらうようにしてください。添え木にはダンボールや雑誌なども代用できます。とにかく患部を動かさないようにしてください。
イラスト:打撲や骨折、やけど、傷をおった人がいた場合
イラスト:打撲や骨折、やけど、傷をおった人がいた場合
イラスト:打撲や骨折、やけど、傷をおった人がいた場合
イラスト:打撲や骨折、やけど、傷をおった人がいた場合

やけどの応急処置


痛みが取れるまで水道水などの流水で冷やします。流水で冷やしにくい所は水でぬらしたタオルなどで冷やします。服の上からやけどしたときには、服の上からそのまま冷やします。水がない場合は急いで医療機関に出かけてください。油や味噌などを塗らないことです。冷やしたあとは清潔なガーゼかタオルで覆っていてください。


外傷や出血の応急処置


頭に傷をおったときに出血はひどいですが、慌てないで傷口の縁を圧迫して止血します。傷口が汚れていたら清潔な水で洗い流します。傷口はできるだけ心臓よりも高くしておくほうがいいでしょう。止血するときはガーゼなどを直接傷口に当て、手のひらで圧迫する方法と骨折などで圧迫できないときは、傷口より心臓に近い動脈をタオルなどで強く縛って血を止めます。30分以上は締め付けないように注意してください。

【豆知識】 クラッシュシンドロームについて

 長時間、倒壊家屋の下敷きになった人が救出後に様態が急変して死亡する病気で挫滅症候群とも言います。長時間血液の流れが止まっていた状態にあった体に筋肉組織が破壊されて出る毒素が回って「高カリウム血症」になり腎臓や心臓に悪影響を与えて死に至らしめるものです。人工透析や点滴、輸血などの適切な処置を早急にしないと手遅れになってしまいます。救出した直後は元気そうに見えても恐ろしいものなので、医師などの専門家にすぐに診てもらうことです。